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Japanese version: orangutan press release


<<プレスリリース>>

2017年11月2日 アメリカ東海岸時間 正午発表

お問い合わせ先
Lindsay Renick Mayer
Global Wildlife Conservation
lrenickmayer@globalwildlife.org
202-422-4671

(参考訳・原文英語及びインドネシア語)

インドネシアでオランウータンの新種が発見される

90年ぶりの大型類人猿の新種の発見は、インドネシア政府に生物多様性保全を迫る

世界でも一、二を争う多様な生物種を有するインドネシアで、オランウータンの新種、タパヌリ・オランウータン(Tapanuli orangutan (Pongo tapanuliensis)が発見されました。大型類人猿の新種の発見は、1929年にコンゴ民主共和国でボノボが発見されて以来となります。タパヌリ・オランウータンの野生の生息個体数は800頭未満とみられ、現在、最も絶滅の危険が高い大型類人猿の種に加わります。

国際自然保護連合・種の保存委員会(IUCN/SSC)・霊長類専門家グループ座長でグローバル・ワイルドライフ・コンサベーション(GWC)保全部チーフに着任したラッセル・ミッターマイヤー博士は、「インドネシアは紛れもなく生物多様性の埋蔵地であり、この新種は、スマトラトラ、アジアゾウ、スマトラサイに並び、この国が誇れる重要な種だ」と述べています。「インドネシアは大型霊長類の保護において、最も重要な二つの国の一つだ。インドネシア政府は、この驚くべきタパヌリ・オランウータンの発見をこの種の保全につなげることを確保し無類の世界のリーダーとなるべきだ」

研究者たちの国際チームによる新種に関する論文は、本日11月2日に科学ジャーナル「Current Biology」に発表されました。研究者たちは、タパヌリ・オランウータンが遺伝子的及び形態的にスマトラ・オランウータンと異なり、別の種であることを立証しました。この論文によると、実はタパヌリ・オランウータンは、その生息地の北にあるスマトラ島トバ湖の北側に生息するスマトラ・オランウータンよりも、ボルネオ・オランウータンに近い種とのことです。このボルネオ、スマトラ、タパヌリの3種のオランウータンは、340万年前に同一の祖先から枝分かれして進化したものです。

「この発見は、スマトラで50年にもわたりオランウータンの調査が行われてきたにもかかわらず、未だにオランウータンに関して知るべきことが多いことを示しており、全体的な分布域にわたりオランウータンの保護を行うことが  生息範囲のオランウータンの種の多様性を維持するために極めて重要だ」とこの論文の共著者の一人、IUCN/SSC大型類人猿部門の副代表のサージ・ウィック博士は述べています。

タパヌリ・オランウータンは、北スマトラ州のトバ湖南側のバタントル・エコシステムと呼ばれる地域の、北、南、中央タパヌリ郡にまたがる幾つかの分断された森林に生息しています。森林喪失のデータは、オランウータン生息に重要なスマトラの森林は、1985年から2007年の間に60パーセント減少していることを示しています。これにより、近年スマトラ・オランウータン及びタパヌリ・オランウータンの個体数は急激に減少しました。また、違法狩猟も減少の大きな原因となっています。現在、著しく減少したタパヌリ・オランウータンは、およそ1000平方キロメートル内だけに生息しています。森林伐採、採掘、農業プランテーション、水力発電などによりオランウータンの生息地と存続は脅かされています。GWC と地元のパートナー団体は、タパヌリ・オランウータンを守る保護プロジェクトを行う予定です。

この発見により、ミッターマイヤーと他のIUCN/SSC霊長類専門家グループのメンバーは、インドネシアのジョコ・ウィドド大統領に書簡を送り、政府がタパヌリ・オランウータンとその生息地に住む野生生物の保護を進めるように呼びかける予定です。とりわけ、オランウータンの住む分断された森を再びつなげ、繁殖のための相手を見つけることができるようにし、タパヌリ・オランウータンをインドネシアの保護種リストに掲載するように勧めます。また、この地域のエネルギー不足に対して、水力発電ダムではなく、このオランウータンを守るために、環境負荷の少ない方法を見つけることを呼びかけます。

現在、世界の大型類人猿は、7種。インドネシアにはタパヌリ・オランウータンを含め3種が生息しています。IUCNのレッドリストは、タパヌリ・オランウータンを最も絶滅の危機の高いCR(絶滅危惧IA類 Critically Endangered)に分類しました。

写真クレジット: Maxime Aliaga

お問い合わせ先
Lindsay Renick Mayer
Global Wildlife Conservation
lrenickmayer@globalwildlife.org
202-422-4671

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(グローバル・ワイルドライフ・コンサベーション)

科学に基づき野生生物生息地を守り生物多様性を保全するアメリカ、オースティンを本拠地とする環境NGO。IUCN種の保存委員会の支援と実践を行う。

Austin-based Global Wildlife Conservation envisions a thriving Earth where all life flourishes. GWC conserves the diversity of life on Earth by preserving wildlands, restoring wildlife and engaging with global guardians. Driven by science, GWC maximizes its impact through conservation solutions in research and exploration, land purchase and protected area establishment, protected area management, poaching prevention, and capacity building. GWC is the fiscal sponsor and an active supporter of the IUCN Species Survival Commission. Learn more at www.globalwildlife.org